
ファンドや信託受益権、不動産信託受益権などを扱う事業者を調べたいとき、「どこに公式の一覧があるのか」「掲載情報は何を意味するのか」で迷う方は少なくありません。
第二種金融商品取引業は、金融商品取引法上の登録が必要な業務であり、登録業者は金融庁が公表する一覧で確認できます。
この記事では、第二種金融商品取引業の一覧を確認できる一次情報を中心に、見方のポイント、第一種との違い、具体的な活用場面までを整理します。
第二種金融商品取引業の一覧は「金融庁の登録業者一覧」で確認できます

第二種金融商品取引業の登録業者を網羅的に確認する最も確実な方法は、金融庁が公表している「免許・許可・登録等を受けている事業者一覧」のうち、金融商品取引業者等の一覧を参照することです。
リサーチ結果のとおり、金融庁の公式一覧はExcel形式でダウンロード可能で、2026年時点でも更新されているとされています。
加えて、業界団体として一般社団法人第二種金融商品取引業協会が正会員名簿(検索)を公開しており、加盟状況を確認したい場合に有用です(ただし、協会名簿は「登録業者の網羅一覧」ではなく「協会の会員一覧」という性格です)。
一覧を探す人がつまずきやすい理由があります

第二種が扱うのは「みなし有価証券」で、商品名だけでは判別しにくいです
第二種金融商品取引業は、金融商品取引法で規定される流動性の低い有価証券(みなし有価証券)を取り扱う業務と整理されています。
具体的には、ファンド(集団投資スキーム持分)、信託受益権、不動産信託受益権などの売買・媒介、募集・私募の取扱い等が中心です。
名称として「ファンド」「クラウドファンディング」「信託」などが出てきても、どの登録(第二種、第一種、投資運用業など)が必要な枠組みなのかは案件設計で変わる可能性があります。
第一種と第二種の違いが「一覧の読み方」に影響します
第一種金融商品取引業は、株式・債券など流動性が高い商品を中心に扱うのに対し、第二種は流動性が低い「みなし有価証券」を中心に扱う点が大きな違いです。
このため、調べたい事業者が「ファンド持分や信託受益権の募集・私募取扱い」をしているのか、それとも「株式・債券等の売買」を主にしているのかで、確認すべき登録区分が変わります。
登録業者の一覧は「金融庁」と「協会」で役割が異なります
一覧の入手先としては、主に次の2系統があると整理できます。
- 金融庁の登録業者一覧:登録の有無を一次情報で確認するための基礎データです(Excelで提供されることがあります)。
- 第二種金融商品取引業協会の正会員名簿:協会への加盟状況を確認するための情報です。
「登録されているか」を確認したい場合は金融庁の一覧が優先されます。
「業界団体の会員か(外部監査的な枠組みや自主規制の枠内か)」を知りたい場合は協会名簿も参照すると理解が深まると考えられます。
第二種金融商品取引業の一覧で確認できること・できないこと

一覧で確認できる代表的な事項
金融庁の一覧は、一般に「登録を受けている事業者」を確認するための資料として位置づけられます。
閲覧時には、少なくとも次の観点で確認すると実務上の誤解が減ると思われます。
- 事業者名(商号・名称)
- 登録区分(第二種金融商品取引業に該当するか)
- 登録番号・管轄(財務局等)
- 所在地(連絡先確認の前提)
一覧だけでは「何を販売しているか」までは確定しない場合があります
第二種金融商品取引業の登録があっても、実際の取扱商品や販売形態は事業者ごとに異なります。
リサーチ結果では、第二種の業務例として、船舶・航空機ファンド等のレバレッジドリースファンド、債権流動化ファンド、飲食店・映画コンテンツファンド、不動産信託受益権の販売などが挙げられています。
ただし、個別商品は目論見書・契約締結前交付書面・ウェブ上の表示などで確認する必要があります。
投資運用業など「別登録」が必要な領域もあります
第二種金融商品取引業は、主に募集・私募取扱い等の枠組みで語られることが多い一方、リサーチ結果のとおり、投資運用業の登録がない場合は、ベンチャーキャピタル、ヘッジファンド、PEファンド等の組成ができないとされています。
そのため、一覧で第二種登録を確認できても、運用(投資判断)まで一貫して行っているかは別途確認が必要です。
一覧の活用イメージがつかめる具体例
例1:投資型クラウドファンディング事業者の登録状況を確認する
投資型クラウドファンディングや現物ファンドの事例が増加傾向にあるとされ、第二種金融商品取引業と関連づけて語られることがあります。
この場合、まず金融庁の一覧で当該事業者が第二種金融商品取引業として登録されているかを確認し、そのうえで取扱商品の類型(集団投資スキーム持分など)や募集形態(募集・私募取扱い)を開示資料で確認すると整理しやすいです。
例2:不動産信託受益権の販売・媒介に関わる事業者を調べる
不動産信託受益権は、第二種金融商品取引業の対象として言及される代表例です。
不動産会社さんやアセットマネジメント会社さんの名称を見かけた際に、金融庁の一覧で登録を確認できれば、「少なくとも登録を受けて業務を行う枠組みがある」ことの確認につながります。
一方で、個別案件のリスクや手数料体系は別途確認が必要です。
例3:船舶・航空機などのレバレッジドリースファンドを扱う事業者を確認する
リサーチ結果では、第二種の業務例として船舶・航空機ファンド等のレバレッジドリースファンドが挙げられています。
こうした商品は一般に流動性が高いとは言いにくく、第二種の対象領域と親和性があると考えられます。
投資家さん側は、金融庁の一覧で登録状況を確認し、次に商品資料でスキーム(集団投資スキーム持分か、信託受益権か等)を確認すると、比較検討の前提が整います。
例4:新規参入(不動産・リース業など)を検討する企業さんが要件を把握する
第二種金融商品取引業は、第一種と比べて幅広い業種が参入可能とされ、不動産・リース業などでも検討されることがあります。
登録要件として、リサーチ結果では純財産5,000万円以上、人員・業務管理体制の整備、事前登録が必要とされています。
一覧は「競合調査」にも使えますが、参入検討では要件充足と体制構築が主論点になりやすいです。
まとめ:第二種金融商品取引業の一覧は一次情報で確認し、目的別に使い分けます
第二種金融商品取引業の一覧を確認する基本線は、金融庁が公表する登録業者一覧を参照することです。
加えて、第二種金融商品取引業協会の正会員名簿は、協会加盟の状況を確認したい場合に有用です。
第二種が扱うのは、ファンド持分や信託受益権などのみなし有価証券であり、第一種との違いや、投資運用業などの別登録の有無も含めて確認すると、一覧情報の読み違いが減ると考えられます。
次の一手は「金融庁の一覧で確認」→「開示資料で中身を確認」です
気になる事業者さんを見つけたら、まず金融庁の一覧で登録状況を確認することが、最も確実な出発点になります。
そのうえで、実際に検討している商品が「何の類型で、どのように募集され、どのようなリスクがあるのか」を、契約締結前交付書面などの開示資料で確認すると安心につながります。
不明点が残る場合は、事業者さんへの問い合わせや、金融商品取引法に詳しい専門家さんへの相談も選択肢になると思われます。